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2019年9月23日 (月)

岸部氏「物心一元論」は柳澤さんの到達された世界観と一致している

   座して一点の灯を見る。このように生きる歳になった。人生がこれからわかるというようである。量子論によれば、万物は波動であったり粒子であったりするらしい。岸部氏は、波動の世界を「あの世」、粒子の世界を「この世」という。もっともわかりやすく説かれているのは、218頁に掲載された図3-10「色即是空 空即是色」の世界についての説明である。物の世界=粒子の世界、心の世界=波動の世界、実の世界=実像の世界、無の世界=虚像の世界、見えるこの世=人の世界、見えないあの世=神の世界、色の世界と空の世界が対比されている。そして次の説明がある。
「人間の脳の機能の観点からは、東洋の神秘思想の仏教も西洋科学の量子論的唯我論も共に物心一元論の左右脳融合型思想そのものである」とすれば、「東洋の神秘思想の仏教と西洋科学の量子論の量子論的唯我論の協同によって、心の世界は解明できる」ということになろう〈219頁)。

 これはうれしいことではないか。仏教と科学の協同によって不可思議な二つの世界の謎が解明されるということである。今更のように、般若心経の凄さに驚かされる。柳澤桂子さんは、その著作「生きて死ぬ智慧」(小学館、2004年10月初版、2017年6月第14刷)で、この心に触れたのであると思う。そうでなければあの解釈は理解できない。この書の「あとがき」で柳澤桂子さんは、次のような注目すべき記述を残されている。
 私は、釈迦という人は、ものすごい天才で、真理を見抜いたと思っています。ほかの宗教もおなじですが、偉大な宗教というものは、ものを一元的に見るということを述べているのです。『般若心経』も同じです」。これは、まさしく、岸部氏の説く、物心一元論に通じるものがある。即ち、
「左右脳融合型の物心一元論の東洋神秘思想は、ものの世界の粒子の世界(左脳の対象世界)と心の世界の波動の世界(右脳の対象世界)の合一性(共存性、量子性)を説く量子論的唯我論の思想そのものでもある」〈209頁〉と説いているが、それは柳澤桂子さんの到達さた世界観と同じものであると言っていいのではないだろうか。

 

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